さて、前回は私の贔屓にしているレコードショップを少しご紹介した所で話を終えました。今回はその続きとなります。

現在、私はニューカッスルに住んでいますが、赴任後早々に街の中心部を散策していた時の事でした。最初はギターを見に楽器屋めぐりをしていたのですが、あるギターショップの前にレコードショップを発見しました。何気なく入ると、なんとそこはロックミュージックがメインの中古レコード専門店でした。私の好きな英国ロックバンドのオリジナルレコードがびっしり並んでいてびっくりした事を憶えています。

そこで色々と物色していると、店員が私に話しかけてきました。”Where are you from?” これがMarek、店のオーナーで今や私の英国での親友との最初の出会いでした。そしてその時に買ったレコードがこちら、1969年発売のレッド・ツェッペリンLed Zeppelinのオリジナルでした。

但しこれは当時の初盤、いわゆるファーストプレスでなくセカンドプレスで値段数十ポンドでした。これが初盤になると軽く1500~2000ポンド超えする事をその時に教えて貰いました。そしてこの日です。私が英国盤レコードにはまるきっかけとなったのは…

ところで、英国はアンティークで有名なのは勿論ですが、今どんなものが幾らくらいなのか、良くガイドブックや雑誌などが市販で売られたりしていますよね。その中でもMiller’s antiques handbook & Price Guideなどはポピュラーなものかと思います。

そして、中古レコードの世界にも似たような本がありました。それがこちら、Record Collector- Rare Record Price Guideです。

これもレコードを買うときにMarekに教えて貰いました。1500ページもある分厚い本ですが、ここにはレコードの詳細情報とその年の市場価格が掲載されています。詳細情報とは、レコード毎の発売年、会社名、個別情報等です。

この中の個別情報というのが中々面白いのですが、個々に説明し出すととんでもない長さになるので控えます。でも、例えばですが…レコード発売当時にジャケットに貼られていたステッカー(シール)の有無。レコードの付録として付いていたポスター類や、レコードの保護袋、インナーと呼びますが、これらも価格決定の重要なアイテムです。

他にも、曲名表示(例えばDoctor~でなくDr.~ならファーストプレス)さらにはレコードジャケットの淵、Spineと呼びますがこの幅が広かったり、両端が潰れた加工になっているか等々の内容が、この本に記載されています。

ショップスタッフにはMarekに加え、レコード知識に関してはプロフェッサー級のRitchie、自分で音楽CDを製作するサイケ・プログロック好きのCraigの2人がいます。

私が質問すると皆はこのガイドブックやインターネットの有名サイト(Discogs/Popsike等)も使いながら親切に教えてくれます。まさに英国で英国人から英国盤レコードの生きた授業を受けているようで、ショップへ行く度に毎回あっと言う間に数時間が過ぎて行きます。時には閉店まで長居してしまい、シャッターを閉めてそのまま皆とパブに行く事もしばしば(笑)しかし今となってはコロナ以前の話ですが…

今回はこの辺で終わりにし、次回またこの続きを送らせて頂きます。

それでは、また!

@RPM Music (4 Old George Yard NE1 1EZ)  右がMarek     @Pub(閉店後に筆者&Marek)

Yoshi : 北東イングランド在住の某メーカー系商社駐在員